世の中では、1990年台前半頃(バブル崩壊の始まり)から2020年台前半までの低成長の経済、株価の低迷、相対的な国際社会での地位低下などを理由に「失われた30年」と言う。
Websiteなどでも失われた30年と引くと、「誰が悪いのか、何が悪いのか」とあれこれと検索できる。バブル崩壊後の日本の経済はあまり調子は良く無いかも知れないけど、「失われた」という表現には「大いに」違和感を感じている。
1億人の日本人は一生懸命働いており、「失われた」などと書かれると、「何も無かった」かの印象を受ける。そんなことは無い。また、バブル経済期の日本が本当に良かったのか?と言われるとそれも違うと思う。大学生の頃体育会の先輩の名簿を見ていたが、一流企業に勤めていても茨城とかかなり遠隔から東京都心まで通勤しており、「世の中は厳しいな」と思ったことは覚えている。私は1992年(平成4年)に社会人になったため「バブル景気」を体験はしていないが、それはそれで問題があったと認識している。
失われた30年の要因の一つに「円高」が言われることがあるが、円高は通貨に人気があるから円高になるわけで、失われた30年とはいえ、多くの人が海外旅行を楽しむことが出来る要因の一つであり、何か間違っているように思えてならない。
「失われた30年」などと一括りにしてただ、「なんかダメだな」と嘆息してみても何も良くなるわけはないので、そういう観点からもこの言葉は好きになれない。
過去から学ぶことは大切だが、大切なのは未来。日本人はタフになったと思うし、若い人は賢い選択(会社などに過度な期待をしない)をするように変化してきていると思う。無駄な時間などないと思う。