シンガポールで日本人に対して初の「むち打ち刑」が執行されるようになったようです。鞭というとSMとかで女王様がペシぺシやっているようなレベルかと考えてしまうならず者ですが、刑罰に使われる鞭は籐でできていて直径は1.27センチ以下、長さは1.5Mという決まりがあるようです。こう読んでいると、そこまで厳しいように思わないかも知れませんが、皮膚が裂けるレベルだそうです。見せしめの要素もあるようで、人権団体からも非難されているようです。
16-50歳までの男性にしか与えられない刑で該当しない人にはその分懲役が長くなる、ということですから性別や年齢によって差があり、問題含みのように思います。
が、私はこうした刑罰に「賛成か反対か?」と聞かれたら「賛成」の立場を取ります。勿論犯罪を犯した人間にも人権は存在します。反省し更生するよう促さなければいけません。しかしながら、「人権」という面が強調され過ぎると刑罰として弱くならざるを得ないと思います。私がそうだと言ってしまえばそうですが、人間は「痛み」「苦痛」をことさら嫌います。だから罰として「痛み」「苦痛」を与えることに効果があると考えます。
尤も犯罪が無ければ刑罰も無い訳で、みんなが法に則って生活すれば何も苦労は無いですが、人間の歴史で過去から犯罪の無かった世の中って無いですよね。「目には目を、歯には歯を」は非常に有名なハムラビ法典の一部ですが、これは今から3700年以上前のもの。人間の歴史って凄いな、と訳の分からないところで思う次第。
犯罪が減って被害者が最小となることを切に願います。あまり楽観的になれませんが。
余談ですが、「ローマ人の物語」を読み返しています。古代ローマ軍には「10分の1刑」というとんでもなく厳しい法がありました。サボタージュや司令官の命令に背くといった重大な規律違反があった際に、兵士のうち10人に一人をくじで選び、選ばれなかった仲間が死刑に処すという、まあ、考えただけでもおぞましい刑です。おぞましいですね。