小説のタイトルを忘れてしまいましたが、「美味しいコーヒーを淹れるコツ」として、店主が「美味しくなーれと祈りながら淹れる」ことよと教えていたシーンが非常に印象に残っており、それ以来、コーヒー豆をミルで挽く時もコーヒーを抽出する時も兎にも角にも「美味しくなーれ」と祈りながらコーヒーを淹れています。今朝もそうでした。
科学的には「祈り」により、多少丁寧に挽いたり、淹れたりすることで出来上がりに好影響があるかも、という程度でしょうが、コーヒーだけでなく、お料理にしたって何にしたって、そういう気持ちで作り、そういう気持ちで味わうことって大事だと思う。
カムカムエブリバディでは餡子を「美味しゅうなーれ」と作っていたのが非常に印象的でした。イタリアやら中国やらロシアやらトルコやら、世界中のお母さん(料理はお母さんがするだけでは無いでしょうが)は、お料理の際に、「美味しくなーれ」と祈りながら作っていることだろうな、と思います。
かなり大きなテーマを日常の話として取り上げておりますが、「祈り」が人類の古今東西、老若男女に存在し、様々な局面で「祈り」を捧げていることになんとも言えない感慨を覚えます。
世の中に人類の「祈り」を受け止めて頂ける神や仏が居るのかは分かりませんが、どうぞ、みんなの「祈り」が届きますように、と思いながら美味しいコーヒーを頂いております。